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はじめに:ミトコンドリアが鍵を握るメンタルヘルスの未来

精神疾患の多くは未だ原因不明とされ、「一生付き合うもの」と考えられています。しかし今、「ミトコンドリア機能の低下」がメンタル疾患の根本原因かもしれないという新しい視点が注目されています。

今回の記事では、Huberman Lab PodcastにおけるDr. Chris Palmerとの対談をもとに、「ミトコンドリア理論」の核心に迫りながら、実践的な対策(食事、断食、サプリメント)と、現代の栄養政策が抱える課題について解説します。


なぜ「低脂肪ダイエット」では効果が出ないのか?

かつて健康的とされていた低脂肪ダイエットは、近年の研究では効果が疑問視されています。実際、Women’s Health Initiativeの大規模臨床試験では、低脂肪食が心臓病やその他の健康指標に影響を与えなかったと報告されています。

📌 結論:低脂肪食と標準的なアメリカ食(SAD)は健康効果に違いがない。

これは、従来の食事指導が科学に基づかず、食品業界の影響を強く受けていたことを示唆しています。


現代人に必要なのは「質の良い脂質」

脂質=悪とされがちですが、以下のような 「良質な脂質」 はむしろ健康に不可欠です。

  • 一価不飽和脂肪酸(例:オリーブオイル、アボカド)
  • オメガ3脂肪酸(例:魚油、亜麻仁油)
  • 適度な飽和脂肪酸(例:バター)

🧠 ミトコンドリアのエネルギー生成には、脂肪酸が非常に重要。


断食(ファスティング)とケトジェニック食の可能性

伝統的な癒しの手法としての断食

断食はインド、中国、キリスト教圏などで古来から健康儀式として用いられてきました。科学的に見ても、断食は代謝機能を改善し、ミトコンドリアの効率を高める可能性があるとされています。

実例:ヴァルター・ロンゴ博士のファスティング・ミミック・ダイエット

  • 植物ベース、1日600kcal前後
  • 5日間の断食を年に数回行う
  • 多くの健康マーカーが改善

超加工食品と精神疾患の関連性

食品業界と栄養政策の闇

NIH(米国国立衛生研究所)の栄養研究予算は、たったの130万ドル(年)しかないという衝撃的な実態。これは製薬・食品業界のロビー活動の影響で、「健康的な食事」研究が阻害されていることを示しています。

食品中毒と精神疾患の関連

  • 過食のほとんどが超加工食品によって引き起こされている
  • 糖分・化学添加物の依存性、ミトコンドリア機能への悪影響が懸念される
  • うつ病や摂食障害との強い関連が報告されている

ミトコンドリアを支えるサプリメント

クレアチン(Creatine)

  • エネルギー代謝の鍵となるリン酸シャトル
  • うつ病・認知症・双極性障害の改善報告あり
  • 肉や魚など動物性食品に含まれる

❗補足:生活習慣が整っていないと、いかなるサプリも効果が期待できない

メチレンブルー(Methylene Blue)

  • 電子シャトルとしてミトコンドリアの酸化還元を調整
  • 酸化ストレスの抑制に期待
  • 用量依存性が強く、セロトニン症候群のリスクあり

ユロリチンA(Urolithin A)

  • 加齢による筋肉機能低下を改善
  • ミトコンドリアのオートファジー促進作用
  • 比較的エビデンスが整っているサプリの一つ

ビタミンとミネラル不足がもたらすメンタルへの影響

鉄分(Iron)

  • 若年女性の40%が鉄欠乏
  • 不安障害、うつ症状との関連性

ビタミンB12・葉酸(Folate)

  • 特に菜食主義者・ベジタリアン・糖尿病薬・ピル服用者に不足しやすい
  • B12欠乏は幻覚・妄想・うつ症状の原因にも

「診断名」で終わらせない医療の未来

「うつ病」「統合失調症」「双極性障害」などは症状のラベルであり、本当の原因(例:B12欠乏、自己免疫疾患など)を見逃している可能性があります。

💡 病名で終わらせず、根本原因に目を向ける医療へ


おわりに:私たちが今できること

  • ミトコンドリアを意識した生活習慣(食事・運動・睡眠・人間関係)
  • サプリメントの適切な活用(医師と相談のうえ)
  • 栄養政策や食品表示への関心を高める

関連リンク・参考資料


あなたの「健康」と「未来」のために、ミトコンドリアから始めましょう。