はじめに
本記事では、Andrew Huberman博士が語る「持久力(エンデュランス)」の科学的理解とトレーニング法をもとに、4つの異なるタイプのエンデュランスの定義と強化手法について紹介します。これらは運動能力だけでなく、集中力・記憶力・精神力の向上にも密接に関連しています。
🧠 持久力ってそもそも何?
「持久力」と聞くとマラソンや長時間の運動を想像しがちですが、実はそれだけではありません。
- ✔ 仕事に集中し続ける力
- ✔ メンタルが折れずに継続する力
- ✔ 体が疲れても、動き続けられる体力
これらすべてが「持久力」の一部です。
神経科学者アンドリュー・ヒューバーマン博士によると、持久力は筋肉・脳・神経・心臓・肺といった体全体を使って育てていくものだといいます。
🔋 エネルギーの話:ATPって何?
体や脳が動くためには「エネルギー」が必要。そのエネルギーの正体が ATP(アデノシン三リン酸)。
簡単に言うと、「体の中の電池」です。
このATPは、以下の順番で作られます:
- クレアチンリン酸(瞬間的な力に)
- ブドウ糖(グルコース)(血糖)
- 筋肉内の糖(グリコーゲン)
- 脂肪
- ケトン体(糖が少ないとき)
どれも酸素があると効率的に燃えます。だから、心肺機能=酸素運搬能力も持久力に直結するのです。
🧠 脳がブレーキをかける?「やめたい」は脳の反応!
実は「もう無理!」と感じるのは、体ではなく脳の指令です。
脳の「青斑核(せいはんかく)」という部分が、やる気ホルモンである エピネフリン(アドレナリン) を出して私たちの活動を支えています。
- 🔸 脳が「やれる」と判断すれば、体はまだ動ける
- 🔸 脳が「もうやめとこう」と判断すると、体も止まってしまう
だから、持久力は「心」と「脳」も一緒に鍛えるものなんです。
🏃♀️ 4種類の持久力とその鍛え方
① 筋持久力(Muscular Endurance)
同じ筋肉を何回も使い続ける力。
- プッシュアップ、スクワット、懸垂など
- 12〜25回を3〜5セット(最大100回でもOK)
- 休憩:30秒〜3分
- ポイント:ゆっくり下ろす動作(ネガティブ動作)は少なめでOK!
💡 「長時間の走り」にも効果あり!
プッシュアップのような筋トレも、地味に「全身の持久力」に役立ちます。
② 長時間持久力(Long-Duration Endurance)
12分以上の連続運動(例:ランニング、スイミング、サイクリング)。
- 目標:ゆっくり長く動き続ける
- 効果:
- 筋肉の中にある「毛細血管」が増える
- 「ミトコンドリア」(ATP製造工場)が増える
- 酸素と栄養をたっぷり運べる体になる
③ 無酸素インターバル(Anaerobic HIIT)
息が上がるほど激しい短時間運動+短休憩を繰り返す。
- 例:30秒全力 → 10秒休み × 5〜12セット
- 心拍数が最大値を超えるレベル
- スポーツ、瞬発力系、爆発力のある動作に効く!
✅ 脳・心臓・筋肉すべてが全力モードになるので、応用力もバッチリ。
④ 有酸素インターバル(Aerobic HIIT)
長めの運動+同じだけの休憩(例:1km走 → 1km分休憩)
- VO2max(酸素消費の最大値)を高める
- 心臓が「1回で送れる血の量(ストロークボリューム)」が増える
- 長時間の運動でも疲れにくくなる体に!
💧 水分&電解質管理も忘れずに!
- 運動中は 1時間で1〜5ポンド(約0.5〜2.5kg) の水分が失われます
- 水分不足=体力30%ダウン+思考力低下
💡 ガルピン式:水分の目安
体重(ポンド) ÷ 30 = 15分ごとの必要水分量(オンス)
⚠ 飲みすぎもNG!ナトリウムなどの電解質も一緒に補給しましょう。
💊 サプリは必要?
- クレアチン:瞬発系(短距離)に効果大
- βアラニン:中距離の持久力向上
- マグネシウムマレート:筋肉痛の軽減
- カフェイン:集中力・運動能力UP
✅ まとめ:持久力を科学で育てよう!
- 持久力は「心」と「体」と「脳」の総合力!
- 4タイプをうまく組み合わせて自分に合ったメニューを作ろう
- 水分補給と食事も忘れずに
- 週に2〜3回からでOK。コツコツ続けるのが最強です💪
📌 おすすめの使い方:
- 平日は筋持久力 or 無酸素HIIT
- 週末は長時間持久力や有酸素インターバル
- 「今日は無理かな…」と思った日こそチャンス!脳のトレーニングです🧠